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論文が掲載されました(看護学部看護学科 川添英利子講師)

2024年01月24日(水)森ノ宮医療大学
  

 この度、本学看護学部看護学科 川添英利子講師の論文が日本介護福祉学会誌に掲載されました。
 
 タイトル:「介護老人福祉施設における食事支援に関する介護者の職種による認識の比較」
 掲載誌:介護福祉学(日本介護福祉学会誌). 2023; 30(1): 18-30. 
 著者:川添英利子, 酒井英樹
 
【概要】
 本研究は、介護老人福祉施設における食事支援の内容と介護者の認識を明らかにし、職種による違いを検証することを目的としました。
 全国の無作為抽出した特養(400施設)の介護職員242人、看護職員77人、リハビリ職員12人(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)を対象に食事支援の内容とその認識に関する郵送による質問紙調査を行いました。全職種ともに同様の傾向であり、「高齢者に食事を楽しんでもらえたか」という認識は低く、「食事を安全に提供できたか」という認識は高いものとなっていました。
 また、安全認識できているものが有意であった食事支援には、「座位姿勢の調整」「視野を確認する」「メニュー内容を伝える」「食べ物の香りがわかるように配慮する」「食べ物の形態・味付けについて医師、栄養士等に相談する」があり、これらのケアを重視していくことが要介護高齢者の食事の安全に繋がることが示唆されました。
 
【川添講師のコメント】
 本研究において、「高齢者に食事を楽しんでもらえたか」、「食事を安全に提供できたか」という認識の関係性が見えてきました。特に楽しむ認識が高ければ安全認識の割合が増える傾向にあることです。
 例えば、いつもは嚥下状態が悪い状態であっても、好きなものがあることで神経が研ぎ澄まされ、安全な食事に繋がるといったことが本研究で垣間みることができるのではないかと考えています。
 今後も高齢者にとっての食事がより良いものとなるための研究に取り組んでいきたいと考えています。