鍼灸学科 学びの特長 FEATURES OF STUDY
鍼灸学科の学びガイド
医療機関や多職種と連携し、地域医療のスペシャリストとして活躍する鍼灸師へ
東西両医学の基礎知識をもち、スポーツ・美容・介護などの多様なフィールドで活躍できる鍼灸師。
地域全体が一体となって健やかに暮らす「地域包括ケアシステム」の整備が社会的に進むなか、本学では、その一翼を担う鍼灸師を養成します。
02鍼灸師の参画を想定した多職種連携教育(IPE)
患者さんが自宅や居住施設などで医療サービスを受ける「在宅医療」。近年、高齢化や医療と介護を複合したニーズの増加に伴って、社会的な注目度も上がっており、その一翼を担う鍼灸師にも期待が寄せられています。
そこで、鍼灸学科では3年次のIPEカリキュラムである「IPW論」で、在宅医療や地域医療などに関する事例検討に重点をおいた授業を実施し、地域の保健医療を担う鍼灸師となるための学びを深めていきます。
鍼灸師に求められる多職種連携
在宅医療において医療的なケアを行う職種には鍼灸師のほか、医師・看護師・保健師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・歯科衛生士などがあげられます。また、在宅医療は全人的・包括的医療を提供するため、生活支援を行う介護や福祉のスペシャリストである社会福祉士(医療ソーシャルワーカー)や介護支援専門員(ケアマネジャー)・介護福祉士などとも連携することが重要になってきます。
地域包括医療の一翼を担う存在
社会が進める「地域包括ケアシステム」において、鍼灸師は地域医療のスペシャリストとしての役割を担っています。地域住民の方々と医療や介護施設、行政などと連携して地域医療に貢献します。
医療機関や多職種と連携できる鍼灸師へ
03独立開業も視野に入れたオリジナル科目
「キャリアデザイン」×「鍼灸経営論」
「鍼」と「灸」を駆使して、さまざまなフィールドで活躍できる可能性をもつ鍼灸師。だからこそ本学では、学生一人ひとりが自分の将来像を考えるための科目を設置しています。鍼灸師としてさまざまな分野で活躍している卒業生をゲストスピーカーとして招くなど、リアルな実態と可能性を知る機会となっています。
独立開業権とは?
鍼灸師は医療分野でも数少ない「独立開業権(自身の治療院を開業し運営できる権利)」が認められています。
本学卒業生の中にも開業して活躍している者もおり、中には卒業生同士で鍼灸院を共同経営しているケースもあります。
04学生が主体的に活動するさまざまな研究会。
カリキュラムを越えてさらに学びたいという想いに応える、さまざまな課外活動。同じ目標をもつ仲間たちが集い、貴重な経験を重ねています。
スポーツトレーナーとしての知識・技術を身につけたい!
メディカルスポーツトレーナー研究会(MST)
スポーツに寄与するトレーナーとしての資質と技術の向上をめざす研究会。週1回の勉強会を開催し、基本的なテーピングの巻き方やストレッチ方法に加え、救急法から検査や病態把握までを学びます。課外活動では、JPFF(日本プライベートフットボール協会)が主催する春季・秋季のアメリカンフットボール大会や、セレッソ大阪スポーツクラブと提携した「森ノ宮カップ少年サッカー大会」などに携わり、学生たちはトレーナーとして大会運営・選手のサポートなどに取り組んでいます。
もっと深く「東洋医学理論」を勉強したい!
東洋治療研究会
「東洋医学」をさらに突き詰めて学びたいという学生が活動している研究会。「診断・治療分野」「美容分野」「漢方薬・薬膳分野」に分かれています。
診断・治療分野:教員や卒業生も交えて、脈診や背候診に始まり腕踝鍼療法、経絡治療、経筋療法、運動鍼治療…と多くの診察・治療法について修練に励んでいます。
美容分野:「美容薬学検定2級・1級」取得挑戦や美容鍼の刺鍼法を修得すべく練習に励んでいます。
漢方薬・薬膳分野:「薬膳検定」や「登録販売者試験」の合格を目標に活動しています。
学科長 MESSAGE
自然治癒力を高める医療技術で、地域の健康を支えられる人へ。
鍼・灸は、生体に外部より刺激を与えることによって、自然治癒力を高める医療技術です。超高齢社会と言われる現代、鍼灸師は一人ひとりの暮らしに身近な存在、地域医療を支える医療者として注目が集まっています。鍼灸師の活躍する場は多岐に渡っており、美容や介護・スポーツ分野など、ますます広がりを見せています。その分、ニーズに合わせて柔軟に考える力が必要になっているため、本学では、生理学や解剖学といった身体に関わる多様な知識と、鍼灸の治療技術の修得はもとより、「人」と向き合う職業として、コミュニケーション力の涵養を重視しています。相手の想いを理解し、施術を通じて喜んでいただくことにやりがいを感じてほしいと願うからでもあります。また、教職課程であるスポーツ特修コースにおいては、医療知識を有する教員として、教育と医療の架け橋として、生徒の成長を支えられる人材の育成に尽くしています。鍼灸学科で、自分が輝くための可能性を広げてほしいと思います。
中原 英博 学科長・教授