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「Awaji Well-beingビジネスコンテスト2022」ファイナリストとして事業提案を行いました
(臨床工学科 西垣孝行准教授)

2022年11月09日(水)森ノ宮医療大学
  

このたび、本学医療技術学部 臨床工学科の西垣孝行准教授が「Awaji Well-beingビジネスコンテスト2022」のファイナリストに選ばれ、11月1日に淡路島夢舞台国際会議場で開催されました本コンテストのファイナルピッチ選考会で事業提案を行いました。
 
本コンテストは、一人ひとりの健康意識が高まり、働き方・生き方も多様化する中でより重要性が増している「Well-being」の概念を構成する「からだ」「こころ」「きずな」をテーマに、社会課題の解決に向けて、未来の社会をデザインする新たなアイデアの創出・事業化を目指すものです。
 
西垣准教授は、カテゴリ「からだ」において、「街のお店がお客さんの命を救う!飲食店向けのピロリ菌撲滅アプリ」をテーマに事業提案を行いました。
 
胃がん患者の99%はピロリ菌感染を認めています。また、ピロリ菌は除菌治療しない限り生涯にわたって感染した状態が続くため、胃がんのリスクが高まります。ピロリ菌の除菌は胃がん予防だけでなく慢性胃炎などの治療としてもエビデンスが確立されていますが、現状の医療の仕組みではピロリ菌検査や除菌治療が社会に浸透していかないという課題があります。
その根拠に、ピロリ菌感染者のうち除菌治療を行った方は10年間で約2割(約1,000万人)しかいません。
そこで、残りの約8割(約3,500万人)のピロリ菌感染者に除菌治療を促す仕掛けとして、街の飲食店等でアプリにより簡単にピロリ菌検査や除菌治療に関する情報を提供できる仕組みを提案しました。
 
現在、臨床工学技士の業務として確立されつつある「医工連携」は、医療界と産業界の共創により医療現場や社会における課題解決を目指す取り組みであり、公益社団法人日本臨床工学技士会においても新規事業化が推進されています。
本プロジェクトはアプリ開発により、医療者だけでは情報を届けることができない「情報弱者や健康に興味がない層」へ医療情報を届ける挑戦であり、まさに現代社会において医学と工学の橋渡し役として期待されている臨床工学技士が取り組む価値の大きいプロジェクトと考えられます。
 
選考の結果、惜しくも表彰は逃しましたが、これを機に淡路島から社会全体でピロリ菌ゼロを達成し、SDGsにもある「すべての人に健康と福祉を」に貢献することを目標に、イベントに参加した企業とも連携を深め、今後も継続して取り組んでまいります。
 
Awaji Well-beingビジネスコンテスト2022
 
Awaji Well-beingビジネスコンテスト2022 ファイナリスト一覧
 
公益社団法人日本臨床工学技士会 医工連携
 
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