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<11.1> 第2回学術セミナー開催

2011年11月01日(火)森ノ宮医療大学
広報室

森ノ宮医療大学では、大学における研究促進・活性化を目的とした学術セミナーを定期的に開催することになりました。
鍼灸学科・理学療法学科・看護学科の各先生方からのレクチャーにより、異なる医療資格・研究分野の垣根を超えて知識を深め、医学・保健医療研究を推進する取り組みです。
また、セミナーは本学学生も自由に聴講でき、医療へのさらなる興味と医学の奥深さを知ってもらう機会を学生に提供することも大きな目的としています。

第2回学術セミナー
講師:森ノ宮医療大学保健医療学部 理学療法学科 河村廣幸教授
「理学療法と医用映像 ~研究を始めるための映像技術~:理学療法士として、日本医学写真学会副理事長として」
座長:理学療法学科 金尾顕郎 教授(学科長)

抄録:
大阪大学医学部附属病院で過ごした13年間は、患肢温存手術前後の理学療法の研究を行っていました。その際、運動学的・運動力学的・筋電図学的と運動分析の手法のすべてに関与する機材も有り、また研究自体に重きを置く環境下にあったと思います。その後、大阪府立病院(現大阪府立急性期・総合医療センター)に移籍した際には、その環境の激変に戸惑いました。臨床で患者さんと向き合うのにはとてもよい病院でしたが、少なくとも理学療法士が研究を行うには、苦労する面がありました。しかし、少なくとも阪大時代より他施設の理学療法士が直面する研究に対する悩みを理解することは、容易になったと思います。実際、密接に周囲の施設の理学療法士からの研究に対する相談を受けることが多くなりました。

そこで、私は研究自体よりも、限られた環境下での研究手法や発表技術・執筆活動に興味が移っていきました。理学療法士が行う研究でもっともよく使用されている手法は、運動学的分析です。運動学的分析とは写真や動画を用いた運動分析です。静止画や動画の撮影方法やデータの取り扱い、表現方法などを勉強しているときに知ったのが日本医学写真学会でした。この学会は規模は小さいのですが、私が興味を持った分野ととてもマッチした学会だったため、すぐさま入会しました。日本医学写真学会に入ってから13年たった現在、副理事長となり運営にまで関与することとなってしまいました。

さて、今回の発表では、これまでの研究について自己紹介を兼ねて簡単に説明したあと、日本医学写真学会で私が行ってきた研究の足跡についてお話したいと思います。なにこれ?という研究が多々みられるかと思いますが、世の中にはこんなことをしている理学療法士もいるんだなと知ってもらえれば幸いです。