INFORMATION

論文が掲載されました(インクルーシブ医科学研究所 堤真大講師)

2024年02月21日(水)森ノ宮医療大学
  

このたび、インクルーシブ医科学研究所 堤真大講師の論文が「BMC Musculoskelet Disord」に掲載されました。
なお、本研究は科学研究費助成事業(科研費)22K17645の助成を受けて実施されました。
 
 Title:In vivo interrelationships between the gluteus minimus and hip joint capsule in the hip internal rotation position with flexion
 Journal:BMC Musculoskelet Disord. 2024 Jan ; 25(1):87.
 Authors:Tsutsumi M, Saiki A, Yamaguchi I, Nimura A, Utsunomiya H, Akita K, Kudo S.
 
【研究内容の概要】
臥位で股関節屈曲位の状態から内転・内旋させるFADIRテストは、広く普及した股関節痛評価法の一つです。FADIRテストで股関節痛を再現できる場合(=FADIR陽性)には、関節内病変(関節唇の損傷など)の存在が疑われますが、FADIR陽性となっても関節内に問題がみつからないことは少なくありません。
そこで、FADIR陽性となる人の特徴が「関節外」にみつからないかを検討しました。股関節を屈曲位の状態から、徐々に内旋させると、FADIR陽性となる人は、関節包に対する小殿筋の動きが悪いことがエコーで確認されました。また、股関節屈曲・内旋位の状態でMRIを撮像すると、FADIR陽性となる人では小殿筋-関節包前面の間に存在する脂肪・疎性結合組織の領域が狭いことがわかりました。
今後、関節包に対する小殿筋の動きを改善することでFADIR陽性の痛みが改善されるのか検討していくとともに、FADIR陽性となった場合に「関節外」の関節包前面の脂肪・疎性結合組織に着目した評価を行う必要性が示唆されました。
 
【堤講師のコメント】
 本研究はインクルーシブ医科学研究所(MINCL)主導の学科領域を超えた、理学療法学科(工藤慎太郎教授)と診療放射線学科(山口功教授)との共同研究です。また、理学療法学科4年生の濟城朱里さんが共著者(2nd Author)としてデータ採取を協力してくれました。
 
【科研費に関する情報】
 科研費若手研究 22K17645
 疎性結合組織から考える股関節の運動療法革新に向けた解剖学的基盤研究
 
 科学研究費助成事業(科研費)
 
【教員データベース】
 下記より研究者の業績等をご覧いただけます。
 
 堤真大講師(インクルーシブ医科学研究所)
 
 工藤慎太郎教授(理学療法学科)
 
 山口功教授(診療放射線学科)