論文が掲載されました(看護学科 岩佐由美講師)
2022年04月25日(月)森ノ宮医療大学
この度、本学看護学部看護学科 岩佐由美講師の論文(共著)が「日本健康医学会雑誌」に掲載されました。
タイトル:新型コロナウイルス感染症対策としての自粛生活による生活要援護者への影響─定着している新しい生活様式─
掲載誌:日本健康医学会雑誌. 2021; 30(2): 187-195.
著者:矢野貴恵, 岩佐由美, 白井文恵.
【概要】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行(パンデミック)による影響は,地域で生活するうえで常に支援を必要とする日常生活に制限のある難病患者や高齢者,精神障害者などの生活要援護者には大きい。とくに,日常的に身の回りの世話をしてもらうため「身体的距離の確保」が難しく感染の危険性を高めている。そこで,COVID-19 対策による現在定着しつつある新しい生活様式や工夫について聴き取りを行った。その結果,難病患者は運動や余暇活動が減少しないような働きかけや工夫,普段通りの日常生活の支援の継続が必要であることがわかった。高齢者では,地域社会の中での親しい友人との共存が継続できるような支援が必要になることがわかった。精神障害者では,孤独によるストレス脆弱性への危惧と,新しい生活様式を定着させるためには自らの行動が明確になるような説明を繰り返し行い,習慣化させる支援が必要であることがわかった。これらのことから,要援護者それぞれの療養環境の中で,特徴に合わせた情報提供や生活指導が必要であることが示唆された。