MORINOMIYA Special content

Research

“これからの医療を、ここから。”

移植医療の
可能性を広げる
臓器保存システム

臨床工学科
加納 寛也 准教授

藤江 建朗 講師

発展する移植医療において、ドナーから摘出した臓器を患者さんに届けるまでのタイムリミットは大きな課題です。特に心臓と肺の移植ではこの時間的制約が厳しく、移送先までの距離によっては移植を受けられないこともあります。そこで私たちが取り組んでいるのが、摘出した臓器を安全に良い状態で保存し、臓器移植のタイムリミットを延長できる「臓器保存システム」の開発。

この研究によって、移植が必要な多くの患者さんに臓器をより届けられることになり、移植医療の可能性が大きく広がります。そのためシステムが実用化されて、日本の移植医療がさらに発展する未来をめざしています。

臓器保存システムの開発は未来の医療に貢献する

臓器保存システムの開発研究では、動物から摘出した心臓と肺に、人工呼吸器と心肺補助循環装置といった生命維持管理装置をつなげ、生体内に近い環境で臓器を長時間保存する手段を構築します。同時に、このシステムは装置装着時の体内状況も再現し把握できるため、より優れた医療機器の開発や、病気のメカニズムの解明、新たな治療法や薬の開発にもつながります。さらには、教育分野においても、システムを利用することで、より実践的な医療教育を展開できます。このように、多岐にわたって未来の医療に貢献できるように研究を進めています。

基礎研究の成果が未来の医療を変える

研究成果がもたらす未来

学生が語る、研究への思い

入学前から生命維持に関わるシステムに関心がありました。今回の研究に人工呼吸器と人工心肺装置や心肺補助循環装置が活用されると知って、興味を惹かれたので、先生方と一緒に取り組みたいと思っています。今後はさらに医学と工学の両方について深く学びたいです。

臨床工学科 2年生 米田 聖さん(大阪/桃山学院高校出身)

学生が語る、研究への思い
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