高齢者鍼灸 ならではPOINT!
刺さない鍼“てい鍼”
“てい鍼”とは先が丸くなった鍼のこと。身体に刺さることがなく、鍼を刺すことに抵抗がある方に使用します。徐々に“てい鍼”でツボや身体への刺激を慣らしていき、打つ鍼へと移行するのが一般的です。
訪問鍼灸でも安心“温灸器”
もぐさを電気で温める“温灸器”。火を使わず煙も出ないので、訪問先でも安心して使用することができます。押し当てる強さによって温度調整を行います。
技術力と人間力の両面を磨き
患者さんの心身を支えられる存在に
治療院に通うことができない方にも鍼灸を受けてほしいとの思いから訪問の道を選びました。現在は80代の方を中心に、可動域の確保や筋弛緩など身体・生活機能の維持や回復を目的とした施術を行っています。ご高齢の方を対象としているため、時にはケアマネジャーなど介護関係者と連携を取ることも。日々変化する患者さんの状態を把握し、施術方法や接し方を考えています。また、訪問鍼灸を行ううえで大切にしているのは“人としての振る舞い方”。玄関先から帰るまで、鍼灸師としてはもちろん、人として信頼していただけるように、所作や言葉遣いなどは常に意識しています。今後は、患者さんの心身の支えになれるよう介護の知識も身につけ、より幅広いサポートを提供していきたいと思います。
株式会社トライ・コーポレーション 日本在宅サービス事業部
朝田 幸四郎さん 2015年度 森ノ宮医療学園専門学校卒業
※ここで記載している内容は一般的な“高齢者鍼灸”を取り上げています。
より良い生活を送れるように高齢者を支える
鍼灸治療により、神経痛や関節痛などの痛みの緩和をはじめ、胃腸など加齢により衰えた身体機能の改善を行います。歩行が難しく、治療院に通うことができない高齢者には、ご自宅へ訪問して施術を行うサービスもあります。鍼灸治療に加えて関節運動などリハビリのお手伝いをすることも。若い人よりも効果が現れるのに時間がかかるため、一人の患者さんと長く付き合うのが高齢者鍼灸の特徴。会話の中から患者さんの調子や変化などを読み取ることも大切です。
心と身体の健康維持・増進を図る鍼灸治療
肩や腰の筋肉の凝り固まりをほぐすための鍼灸治療に加えて、歩行が困難な方の機能回復を目的とした施術を行うことも。加齢により骨が弱っている方も多いため、圧力のかけ方には注意が必要です。また、訪問鍼灸において通院(外出)が困難な患者さんが、定期的に鍼灸師とコミュニケーションをとることは、ストレスの緩和や精神的ケアにも効果が期待できます。