あなたの進路選択の可能性を広げます!

鍼灸師が活躍できるフィールド 鍼灸師から広がる未来!

医療・スポーツ・教育・海外・福祉など様々な分野で活躍する鍼灸師!7つのフィールドに分けて詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください!

鍼灸院で働く

鍼灸院で活躍

地域に根ざして、地域の健康を守る

鍼灸師の主要な活躍の場が鍼灸院や鍼灸整骨院などです。今や全国に4万件近くの鍼灸院や鍼灸整骨院などがあると言われており、それぞれの地域で住民の健康を守るのが鍼灸師の仕事です。院の特色にもよりますが、子どもから大人、あるいは高齢者まであらゆる患者さんが来院し、その身体と心のケアを行う仕事です。

主な仕事内容

鍼や灸といった治療を中心に、日々来院される患者さんの治療を行います。一般的には30分から1時間程度の治療を行います。鍼灸院には様々な特色があります。例えば、生理痛や生理不順、更年期症状など女性特有の悩みを解決するサポートを専門的に行うレディース鍼灸に力を入れるところ、小児の夜泣きやかんの虫など「小児はり」を専門的に行っているところなどがあります。

医療機関で働く

病院・クリニックで活躍

現代医療との連携でより高度な鍼灸治療を提供

近年は病院やクリニックなどの医療機関でも鍼灸治療が行われるようになってきました。中には、特定機能病院と呼ばれる高度医療を担う医療機関においても鍼灸治療が行われている場合もあります。医療機関で働く鍼灸師は、医師や看護師、その他医療従事者と連携を取りながら鍼灸治療を行っており、現代医学(西洋医学)と東洋医学の融合によってより高度で包括的なケアを実施することができると期待されています。

主な仕事内容

医療機関において鍼灸治療を行うのが鍼灸師の仕事ですが、医療機関では特に患者さんのあらゆる検査情報や服薬情報が把握できるため、それらの情報を読み取りながら鍼灸治療を行っています。そして治療を行うだけではなく、カンファレンスという会議を開いて医師や看護師、その他の医療従事者とともに患者情報の共有や問題解決のための話し合いを行い、より良い治療を提供しています。さらに、研究活動を行う医療機関も多く、最新の鍼灸治療の研究成果を発表することも医療機関に勤める鍼灸師の役割と言えます。

婦人領域で活躍

女性の一生に寄り添う鍼灸

女性特有の症状、例えば生理痛や生理不順、更年期障害の症状緩和、妊娠・出産前後の悩みにも関わることが可能です。女性は人によっては月に一度、日常生活に支障をきたすほどのつらい症状に悩まされている方もいます。しかし、婦人科の受診はデリケートな質問をされることや恥ずかしいなどの理由で受診をためらう方も少なくありません。
そこで、鍼灸師が月経や女性の体の中で起こっている状況を把握し説明することで、婦人科への受診につなげ痛みの裏に潜むかもしれない病気を早期発見できる役目も担うことができます。

主な仕事内容

婦人科関連の症状を抱える方の多くが体に冷えがあります。冷えはホルモンの分泌にも悪影響を及ぼし、さまざまな症状を引き起こします。鍼灸治療では身体を灸で温め、内臓の働きを助ける効果があり、結果的に体質改善に繋げることができます。また、不妊症の患者さんには妊娠しやすい身体作りの一つとして鍼灸治療が取り入れられています。

スポーツ施設・スポーツトレーナーとして働く

ジム・フィットネスクラブで活躍

運動・健康指導のスペシャリスト

健康維持や健康づくりのための各種の運動施設や専門の指導員を有する会員制の民営スポーツクラブに所属し、トレーナーとしてそれぞれの利用者に合わせたコンディションの目標設定や、健康維持増進のサポートを行います。最近は鍼灸整骨治療院を併設しているフィットネス施設も増え、治療だけでなく、運動指導が出来る鍼灸師のニーズも高まっています。

主な仕事内容

公共施設の体育館や民営のスポーツ(フィットネス)クラブでの勤務が基本となり、健康維持・増進プログラムへの参加者に対して指導を行います。有酸素運動系のマシンや筋力マシンなどの機器や、各種トレーニングアイテムを用い、参加者や会員の方々のニーズに合わせたプログラムのプランニングから運動支援を行う業務となります。医療資格保持者は運動プログラム以外に医療面・健康面にもアプローチがしやすいので、参加者の皆さんからの様々な質問に答えられるように日々勉強しています。

スポーツトレーナーとして活躍

アスリートや健康志向の方を支える

トップアスリートや著名人などの個人の顧客と契約するパーソナルトレーナーや、競技団体や企業チームと契約を交わすチームトレーナーに大別されます。前者は個別プログラムの作成からトレーニング指導はもちろんのこと、栄養指導や健康に関係する全般について顧客が求める範囲とトレーナー自身として対応可能な範囲(知識と技量の範囲)とのマッチングが重要になります。
チームトレーナーは、競技種目によって外傷や慢性の痛みや疲労を取るメディカル・トレーナー、コンディショニングやケガをしない身体づくりを担当するフィジカルトレーナーなどにも細分化され、専門性を求められる場合や、メディカルとフィジカルの両方を求められることもあり、学生時代から幅広い知識と経験を積み上げた上で、トップのスポーツ現場で活躍しています。アスリートやチームの成績が自分の評価にもなり競技レベルが上がるほど緊張感があります。

主な仕事内容

パーソナルトレーナーは、顧客の求めに応じた対応になります。筋力アップやダイエット、ストレッチ指導など多岐に渡る対応と知識が必要です。
チームトレーナーの場合、選手が到着する1~2時間前には準備を始め、その後に選手に対してテーピングなどのケアを行いながら体調の状態を聞き出して練習や試合へ送り出します。チームの練習中には、故障者の対応としてアスレティックリハビリテーションを行います。練習後には選手のケアや体調管理のアドバイスを行います。チームの規模によっては、ウォーミングアップやクールダウンを任されることも。遠征を伴う試合の時は、試合時間がナイターだと試合終了後のケア対応に深夜0時を超える時もあります。

教育機関で働く

教員(鍼灸専門学校・大学教員)として活躍

自らの経験を活かし、未来の鍼灸師を育成

鍼灸師の資格を取得後、さらに2年間の鍼灸教員養成課程に進んだり、あるいは大学院に進学したりして、鍼灸の専門学校または大学の教員になることもできます。実際に自分自身が経験したこれまでの苦労や、やりがいなどを今度は未来の鍼灸師をめざす学生たちに伝え、育てる仕事です。

主な仕事内容

鍼灸系教員の仕事は授業や実習を行うだけではありません。学生の学生生活や進路相談にのったりします。また鍼灸師を育てる教員として、教員自身も治療活動や研究、勉強などを重ねて技術や知識のアップデートを常に行っています。

独立・起業・フリーランスで働く

独立開業・起業して活躍

独立開業ができる医療系の国家資格

開業にあたっては、自宅または店舗内の構造設備の基準を満たすことにより鍼灸院として開業が可能となります。鍼灸院によって整形外科的疾患から美容等、その治療領域は様々です。また、鍼灸師は患者さんの自宅、提携する施設等に訪問をして往診治療が可能です。

主な仕事内容

最近では、治療院のグループ化が進んでいます。より地域に密着した治療院として、患者さんの細かいニーズに応えることが期待されています。開業については、治療技術と経営能力を含め様々なスキルが必要になります。計画的に行うことが成功の秘訣と言えるでしょう。

フリーランスとして活躍

特定の治療院や組織に専従せず、自らの技能を提供

鍼灸師には数多くの働き方があります。その一つがフリーランスの鍼灸師です。依頼のあった個人・企業と、期間契約等を行いサポートとして鍼灸治療等のサービスを提供します。主に個人で活動することになるので、治療者としてのより高い人間性や知識・技術が問われますが、高い充実感を得ることもできます。

主な仕事内容

ライフスタイルに合わせて、自身のペースで施術を行うことも大きな魅力です。スポーツ現場や介護施設等、活躍の場所は多くあり、他職種との連携により幅広いネットワーク作りにも最適な働き方です。

海外・世界で働く

東洋医療をもって世界で活躍

鍼灸を通じた国際協力

青年海外協力隊(Japan Overseas Cooperation Volunteers:JOCV)の制度によるものや、国際医療技術財団(Japanese International Medical Technology Foundation: JIMTEF)などのNGO団体によるものなど、様々な形で国際支援・協力活動が行われています。それらの活動において、日本の鍼灸・あん摩マッサージ指圧師に期待される役割があります。

主な仕事内容

それぞれの国で視覚障害者の自立を目的に設立された技術専門学校などで講師として生徒への技術指導を行ったり、就労支援を行ったりします。
また医療資源の限られた地域で鍼灸・あん摩マッサージ指圧による治療を行い、現地の人々の健康に関わることもできます。

世界を旅しながら活躍

船で旅する鍼灸師

豪華客船には多くのクルーが乗船し、乗客が快適に過ごせるよう様々な仕事をしています。その中で活躍する医療職の中に鍼灸師がいます。世界中どこへ行っても自分の技術を活かした仕事ができるというのは、鍼灸師の魅力の一つです。
航海中は自分の部屋も与えられ、生活に必要なものはすべて提供されるので、生活費はかかりません。仕事をしながら世界各地を旅することができる仕事です。

主な仕事内容

豪華客船に設置されたサロンで鍼灸施術を行う鍼灸師です。サロンでの施術のほかに、利用者がいない時間は、鍼灸の施術の案内や漢方薬の販売なども行います。鍼灸を知らない方にいかに興味を持ってもらい施術を受けに来ていただくかという経験は、将来開業する時などにも役立ちます。
多国籍の方が乗船するので英語力とコミュニケーション力は必要とされますが、治療を通じて皮膚の硬さ、凝りやすい筋、骨格の違いなどを肌で感じることができ、日本にいるだけではできない勉強ができます。

地域・福祉施設で働く

地域・福祉分野で活躍

人に寄り添い地域貢献

超高齢社会である現在、福祉分野で、鍼灸師が活躍できる場面は多くあります。地域包括ケアシステムの医療、介護、予防、住まい、生活支援の5つすべてに関わることのできるのが鍼灸師です。「医療」では治療、「介護」では機能訓練運動指導士として運動指導を行ったりします。「予防」では鍼灸の介入により認知症予防を行い、患者さんのみならず、家族の負担を軽減することにもつながります。また、「住まい」では往診治療の際、段差や手すりの必要性などをケアマネジャーに報告します。「生活支援」は往診などで定期的に関わることで安否確認を行い、孤独死の抑制に貢献できます。

主な仕事内容

治療院に足を運べない状況の患者さんのところへ鍼灸師が出向き、治療を行います。
肩や腰の筋肉の凝り固まりをほぐすための鍼灸治療に加えて、歩行が困難な方の機能回復を目的とした施術を行うこともあります。痛みに敏感な方には刺さない鍼を用いたり、自宅でなかなか煙が出るお灸を使用できない場合は簡易な電子温灸器を用いたりすることもあります。また、訪問鍼灸では通院(外出)が困難な患者さんが、定期的に鍼灸師とコミュニケーションをとることで、ストレスの緩和や精神的ケア、認知症予防の効果が期待できます。