森ノ宮医療大学では、3学部8学科が集結する医療系総合大学として、
多職種連携を在学中から実践的に学べる、
チーム医療教育を展開しています。
CONTENTS
本学では、全学科のカリキュラムにチーム医療の具体的な内容やコミュニケーションの重要性について学ぶ授業が配当されているほか、各学科の専任教員が講義や演習を通して、患者さんへのアプローチ方法についても指導。チーム医療で協働する他の医療分野についても、幅広く理解する学びを展開しています。
POINT
01
2025年春
シミュレーションセンター
誕生予定
本学のIPE(チーム医療教育)をよりリアルで、実践的で、体系的に行うことができるシミュレーションセンターを設置します。
POINT
02
多職種の
教員陣による授業
8学科の教員だけでなく、医師を含めて多種多様な資格を持つ教員が在籍しているため、幅広く医療が学べます。
POINT
03
病院さながらの
「ケースカンファレンス」
大学が「模擬病院」となり、多学科の学生と協働し、チーム医療を実践的に学べるカリキュラム(IPW論)を導入。
各学年ごとに段階を追って授業を展開することで、「チーム医療」の理解から実践までを身につけていきます。
IPEカリキュラム1
幅広く医療について学び、
チーム医療の基礎を築く。
MBS (Morinomiya Basic Seminar)
医療者に必要な倫理観、基本的なコミュニケーション手法、各医療職の役割について学ぶ科目。早期にさまざまな側面から医療に触れることで、チーム医療を学ぶ土台を作ります。全学科合同で講義を受けるほか、異なる学科の学生同士でチームを組み、与えられた課題に協力して取り組むことでチーム医療の基礎を学んでいきます。
IPEカリキュラム2
8学科合同チームで、全学科の職種を体験。
チーム医療見学実習
MBS(Morinomiya Basic Seminar)と同じメンバーでチームを組み、各実習室でそれぞれの職種を一緒に体験します。全学科の職種を実際に体験することで、チーム医療に欠かせない「多職種理解」を深めます。1年次という早期の段階で、自分自身の医療職や他の医療職、そして医療職間の関連性を理解することで、2年次・3年次のIPEカリキュラムにつなげていきます。
IPEカリキュラム3
多職種への理解をさらに深め、
「医療の共通のことば」を学ぶ。
医療コミュニケーション
患者さんの話を傾聴することや治療方針の説明など、現場で欠かせないコミュニケーションの手段を学びます。また、チーム医療において医療者間で情報共有やカンファレンスを行うときは、医療の専門用語を用いてコミュニケーションを取るため、医療の共通のことばについても学びます。
IPEカリキュラム4
症例への「アプローチ方法の違い」
を理解する。
チーム医療論
3年次のIPW論で行うケースカンファレンスに向けて、さまざまな職種のアプローチ方法を学ぶ科目。提示された「症例(模擬患者)」に対して、医師や看護師・理学療法士・診療放射線技師などの資格を持つ本学の教員が順番に授業をおこない、「その職種としてどのように患者にアプローチするのか」を理解します。
IPEカリキュラム5
学科を超えて学生同士がチームを組み、
具体的な症例に応じて意見を出し合いながら、最善のアプローチを考える。
IPW論(InterProfessional Work)
医療系総合大学ならではの環境を生かし、学科混成のグループを編成し、症例(模擬患者)をテーマに「ケースカンファレンス(症例検討会)」を行います。他者の意見を聴き、自らの考えを明確に伝える力を養うとともに、チーム内での自分の役割を理解しながら、患者さんへの最善のアプローチ方法について考えていきます。なお、鍼灸学科の学生は、より在宅医療や地域医療などに関する事例検討に重点をおいた形で実施します。
IPW論はこう進む
多職種の役割理解
自分の職種だけでなく、チームを組む他の医療職について、もう一歩踏み込んで学びます。医療職によって異なるチーム内での役割や専門性を再確認し、ケースカンファレンスに向けて準備します。
症例発表&アプローチ方法を検討
症例に基づいて仮想の患者さんへの治療・ケアについて課題が出題されます。多くの学科の学生とカンファレンスを行うために、まずは自分自身が所属する学科内で治療・ケアの方針を検討します。
症例(一部抜粋)
患者72歳 男性(無職)
主訴労作時呼吸困難、歩行困難
身長167cm
体重55kg
血圧148/88mmHg
脈拍82/分・整
胸部X線血管影の狭細化、肺の過膨張
併存疾患気管支喘息(32歳)、糖尿病(56歳)
胸部X線写真
既往歴71歳時に転倒による左大腿骨近位部骨折、
骨接合術施行
治療内容吸入ステロイド、緩下剤、去痰剤、長時間作用性吸入気管支拡張剤、糖尿病薬(DPP4阻害剤)、食事療法(1600Kcal)
嗜好品喫煙 40本/日×50年 昨年より10本/日、飲酒1合/日×毎日
趣味読書、スポーツ観戦、盆栽
家族構成妻(69歳)2人暮らし
環境大阪郊外の一戸建て(2階建て、現在は1階で生活)
本人の意向退院後は住み慣れた自宅で過ごしたい
ケースカンファレンス[症例検討会]
同じ症例を担当する多学科の学生と合流し、「チーム」を結成。治療やケアのアプローチ方法についてディスカッションを行います。専門領域が異なる中での意見交換は難しいですが、現場で行われるカンファレンスのリアルな感覚を経験します。話し合いは学生主導で行われ、さまざまな意見を集約してチームの方針を決定します。ときには方向性を見失ってしまったり、行き詰ったりすることもありますが、現場経験豊富な教員が適宜フォローできる体制を整えています。
プレゼンテーション&フィードバック
ケースカンファレンスの内容をまとめ、症例に対してのアプローチ方法を発表します。教員からの指摘やフィードバック、他のチームの視点や見解を通して学ぶことができる貴重な機会となります。
STEP UP
2025年春誕生
臨床チーム医療
シミュレーション
センター
近年の医学教育において、その重要性が高まっているシミュレーション教育。医療系の学部・学科を有する大学ではまだまだ設置例の少ない「シミュレーションセンター」を、本学では2025年春に設置します。
現役の医療者や大学院生が活用することが一般的ですが、本学では、学部生が大学4年間の中で活用することを主目的とし、なおかつ自分ひとりの技術を磨くためだけではなく、全学科の学生が一緒になってトレーニングを行い、「チーム医療」を実践的に学ぶための施設と位置づけていることが最大の特長です。
学生のうちに「失敗を繰り返す」ことができ、より「現場に近い環境下でチーム医療を学ぶ」ことができる施設、それが本学のシミュレーションセンターです。
シミュレーションセンターの特長
ワンフロアすべてが
シミュレーションセンターに
本学ウエストポートの最上階フロアすべてが「シミュレーションセンター」として生まれ変わります。シミュレーションルームやスキルスラボ、ディブリーフィングルームといったエリアには、アナトマージテーブルなどの最新の医療機器や各種患者シミュレータモデルを取りそろえます。
全8学科の学生が活用し、
ともに技術を学べる
一般的には現役の医療者や大学院生、または医学部生が活用していることが多いシミュレーションセンターを、本学では学部生を主たる使用者として位置づけて設置します。全8学科のすべての在学生が活用できる施設であるため、各学科のカリキュラムでも、チーム医療カリキュラムでも積極的に使用していきます。
リアリティがさらに増し、
「真のチーム医療」を経験できる
臨床現場さながらの環境で、シミュレータや各医療機器を使用し、多職種の動きを観察しながら「症例(模擬患者)」にアプローチすることが可能になります。紙ベースの「症例」を使ってディスカッションを行うだけにとどまらない、よりリアルで、実践的で、体系的な「チーム医療」の学びを提供します。
スキルスラボ (臨床基本共通技術)
スキルスラボ (一次救命処置)
ディブリーフィングルーム
多職種連携シミュレーションルーム
多様な機器を導入予定
アナトマージテーブル
テーブル状のディスプレイに、実物大の解剖画像を映し出すことができる「バーチャル3D解剖台」。本物の検体同様に解剖学を学べます。
BLS(一次救命処置)シミュレータ
心肺蘇生をトレーニングするためのモデル人形。胸骨圧迫・心臓マッサージなどの手技の評価をリアルタイムで表示可能です。
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