温故知新~がん支援医療と多職種連携~
2024/10/27(日)9:20~17:20
今年度は、大会メインテーマを「温故知新~がん支援医療と多職種連携~」としました。
2023年より、文部科学省が実施する「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」に、大阪大学を中心に近畿6大学で取り組む「地域に生き未来に繋ぐ高度がん医療人の養成」が選定され、本学も参画しております。この事業は、多職種と連携し広い視野をもって活躍できる現代のがん医療に精通した、がん専門医療人材を養成する拠点を大学間連携により形成することを目的としています。そこで本大会では、全学部・学科が一同団結し、特別講演・シンポジウム・口述発表・ポスター発表を通じ、がん患者がよりよい生活を維持するために役立つ情報を、本学卒業生および地域の医療従事者に発信できるように準備を進めております。地域の知の集積拠点として内容の濃い学術大会実現に向け努力しておりますので、ぜひご参加ください。
2024年度学術大会 大会長 中原 英博
テーマ | 温故知新~がん支援医療と多職種連携~ | 会場 | 森ノ宮医療大学 |
---|---|---|---|
開催日 | 2024/10/27(日)9:20~17:20 | 運営事務局 | 卒後教育センター 学術大会準備委員会 |
09:20~ | 〈受付開始〉 |
---|---|
10:00~10:10 | 〈開会式〉 |
10:10~11:20 | 〈特別講演〉 |
11:35~12:20 | 〈ポスターセッション1〉 |
13:10~13:55 | 〈ポスターセッション2〉 |
14:10~15:40 | 〈シンポジウム①・②〉 |
15:50~16:50 | 〈セレクション演題発表〉 |
16:50~ | 〈表彰式・閉会式〉 |
特別講演
「自分らしく最期まで暮らすために ~多職種でがん患者を支える~」
鶴岡浩樹 日本社会事業大学大学院 教授/
つるかめ診療所 副所長
シンポジウム①
「がん患者の緩和ケア」
久木元由紀子 看護学科 教授「がん緩和ケアにおける看護師の役割」
奥村雅彦 診療放射線学科 教授「緩和的放射線治療の現状」
増山祥子 鍼灸学科 准教授「がん緩和ケアに対する鍼灸治療」
総合討論
シンポジウム②
「パーキンソン病のリハビリテーションの最新知見」
橋本弘子 作業療法学科 教授「パーキンソン病の病理と日常生活の困りごとについて」
木内隆裕 理学療法学科 教授「パーキンソン病の姿勢異常への対応」
南都智紀 言語聴覚学科 准教授「パーキンソン病における発話障害と嚥下障害」
総合討論
一般演題受付中
登録期間:2024年7月1日(月)~8月21日(水)
募集期間を8/31(土)まで延長しました(二次募集)
参加者受付中
受付期間:2024年7月1日(月)~2024年10月25日(金)
今大会の準備委員長を仰せつかっております。鍼灸学科の大川と申します。
今大会では大会テーマ(温故知新~がん支援医療と多職種連携~)に即した内容で特別講演およびシンポジウムを開催いたします。それぞれ、専門性の高い先生をお呼びしておりますのでお楽しみにしていただきたいと存じます。また今大会ではポスター発表にも工夫を加え、フリーディスカッションの時間を長く設けることで、研究内容が益々ブラッシュアップされる環境づくりを目指しました。日々の研究成果を是非ともご発表ください。
多くの方々のご参加を準備委員一同お待ちしております。
大川 祐世
所属学科:医療技術学部 鍼灸学科
専門分野:臨床鍼灸学
大川準備委員長 メッセージ
インタビュアー: | 第9回森ノ宮医療大学学術大会を無事に開催されましたね。まずはその感想をお聞かせいただけますか? |
---|---|
大川: | そうですね、2024年10月27日に大会を無事に開催できたことに感謝しています。この1年間、準備委員長として大会運営に携わる中で多くの学びと経験を積ませていただきました。正直なところ、大変なことも多かったですが、終わった後の達成感や充実感は大きく、頑張ってよかったと感じています。まずは、1年間ご尽力いただいた準備委員の皆様、そして当日ご参加いただいた皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。 |
インタビュアー: | 今回の学術大会で特にこだわったポイントはどのようなところでしょうか? |
大川: |
いくつかこだわった点がありましたが、まずはテーマについてお話しさせていただきます。今大会のテーマは『温故知新~がん支援医療と多職種連携~』でした。このテーマにはさまざまな想いが込められています。 ![]() ![]() |
インタビュアー: | サブテーマについても教えていただけますか? |
大川: | サブテーマには“がん”と“多職種連携”を選びました。これには理由がありまして、今年から本学で文部科学省の「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」という教育が開始されたこと、また本学が以前から多職種連携に力を入れていることが背景にあります。そのため、地域で多職種連携を実践しておられる栃木の鶴岡浩樹先生を特別講演にお招きしました。鶴岡先生のお話には多職種連携のリアルが詰まっていて、私自身も大変勉強になりました。本学で多職種連携の教育に携わる者として、鶴岡先生のお話を必修にしたいくらいだと感じましたね。 |
インタビュアー: | 他にこだわったポイントがあれば教えてください。 |
大川: |
もう一つこだわったのはポスターセッションです。毎年、学術大会にはたくさんの演題が登録されているのですが、時間の都合で発表も質疑応答も短くなりがちでした。しかし、学会発表は自分の研究を知ってもらう貴重な機会であり、そこで議論を深めることが新たな研究の展開や共同研究に繋がることもあります。そのため、今年は質疑応答の時間を長く取りたいと考えました。最初は「発表時間をなくし、発表者にはポスターの前でフリーディスカッションをしてもらう」という提案をしましたが、これは受け入れられず、結果的に「3分のプレゼンの後にフリーディスカッション」という形で実施することにしました。 ![]() ![]() |
インタビュアー: | 最後に、今後についての展望をお聞かせください。 |
準備委員長: | 来年もきっとこだわりの詰まった素晴らしい学術大会が開催されることと思いますので、多くの皆様にご参加いただければ幸いです。また、運営に関して至らない点も多々あったかと思いますが、皆様のおかげで第9回森ノ宮医療大学学術大会を成功裏に終えることができました。この場を借りて、改めてご協力いただいた全ての皆様に感謝申し上げます。 |
受賞者インタビュー
第9回森ノ宮医療大学学術大会にて優秀賞を受賞して
本研究では、CT画像から得られる情報を活用して造影剤の分布容積を推定し、造影CT検査における均一なコントラスト増強を実現する算出方法を考案することを目的としました。この新しい算出方法により、従来の体重比ヨード量一定で投与する方法で指摘されていた、体重差に起因するコントラスト増強の過不足という問題の解決が期待されます。本研究の成果が臨床現場で活用されれば、大きな意義を持つものと考えています。
今回のオーラル発表は、広島県で開催されたCT技術学会第12回学術大会や卒業論文発表会に続く3回目の機会でした。そのため、これまでの経験を活かし、適度な緊張感を保ちながらも落ち着いて発表に臨むことができました。また、発表後には診療放射線学科の先生から「非常に分かりやすかった」との評価をいただき、大変光栄に感じました。
一方で、質疑応答では十分に納得のいく回答ができなかった点を深く反省しています。特に、質問内容に対して的確な返答ができなかったことから、自身の研究への理解の浅さや即時対応能力の不足を痛感しました。今後はこうした経験を糧に、研究内容をさらに深く掘り下げるとともに、どのような質問にも的確に応じられる柔軟性と準備を身につけていきたいと考えています。この貴重な経験を活かし、さらなる成長を目指して努力を続けます。
堀内 希隆
ご所属:森ノ宮医療大学 保健医療学部 診療放射線学科
第9回森ノ宮医療大学学術大会優秀賞を受賞して感じたこと
第9回森ノ宮医療大学学術大会において、「CT画像における臨床画像を用いた骨解像度評価法」というテーマで発表を行いました。本研究では、従来のファントムを用いた手法では評価が難しい非線形な処理が行われた画像の画質評価方法について、臨床画像を用いた新しい手法を提案しました。
発表に向けた準備では、データ分析やスライド作成に多くの時間を費やし、どのようにすれば研究内容をわかりやすく伝えられるかを意識しました。発表では事前に練習を重ねたおかげで緊張しながらも自信をもって臨むことができ、自分の言葉でしっかりと研究内容を説明することができました。また、発表スライドを作成する過程で、より研究に対する理解を深めることができました。質疑応答では予想外の質問があり冷静に対応する難しさを感じましたが、質疑に対応する中で新たな視点を得ることができ、研究の方向性について考える良い機会となりました。
今回の学術大会では、優秀賞という形で評価をいただけたことを大変光栄に思います。この経験は、これまでの努力が報われた喜びと同時に、さらに研究を充実させる意欲を生み出しました。今後も知識と技術を積極的に学び続け、研究をより深め、臨床現場に貢献できる成果をゼミのみんなで追求していきたいと考えています。
寺下 博登
ご所属:森ノ宮医療大学 医療技術学部 診療放射線学科
参加者コメント
第9回 森ノ宮医療大学学術大会での発表を通して
森ノ宮医療大学理学療法学科卒業生の桂嶺志です。この度、第9回森ノ宮医療大学学術大会で「超音波画像診断装置を用いた頚部神経根における断面積測定の検者内信頼性の検討」について発表をさせていただきました。多くの卒業生や学部生が発表し、互いの研究について積極的にディスカッションが行われ、学生時代に貴重な経験ができる環境の素晴らしさを改めて実感しました。
今回、新たな研究テーマに取り組む中で、学生時代との違いを感じました。学生時代は、与えられた研究テーマの中で課題を掘り下げ研究を進めていました。しかし、当時は、研究内容の本質的な理解が浅く、臨床的意義や学術的な価値を十分に捉えきれていない研究だったと思います。今回の研究は、自分自身でゼロからテーマを考え、先行研究を参考に方法論を模索しながら進めました。このプロセスは考えていた以上に大変であり、研究目的を明確にし、研究計画を練ることの重要性を強く感じる経験となりました。
このような貴重な経験をさせてくださった、森ノ宮医療大学の皆さま、ご指導いただいた先生方や議論していただいた方々に心より感謝申し上げます。この経験を踏まえ、今後も理学療法士として臨床だけでなく研究にも取り組み、さらに成長していきたいと思います。
桂 嶺志
ご所属:永野整形外科クリニック