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[2024.06.20]

森ノ宮医療大学では、5月21日と5月28日にMorinomiya Basic Seminar(以下MBS)の第6講、第7講として「3学部合同 体験型脱出ゲーム」を行いました。MBSは本学独自の科目で、①早期に「医療」に触れること(Early exposure)、②チームで課題に取り組み、チーム力の重要性を学ぶこと、③悩みなど相談できる仲間を増やすことを目的として全学部の1年生必修の科目となっています。また、カリキュラムや学生生活に関するルール等を理解することで、大学で学ぶために必要な能力を身につけることも目的としていて、医療の歴史及び医療の現在と未来を知り、医療全体への興味をより深めることを目指します。
 
■森ノ宮医療大学のチーム医療教育
森ノ宮医療大学は全ての学部学科が医療に関わるため、学生たちは入学時から“チーム医療”を学びます。“チーム医療”とは、一人の患者さんに対して様々なスキルを持つ医療スタッフが連携し、協働しながら取り組むことです。現代では多様化する医療ニーズに応えるため、患者さん個々に寄り添った医療提供ができるよう“チーム医療”が求められています。本学では、この“チーム医療”を学ぶためにIPE(Inter Professional Education:専門職間連携教育)として、入学時から様々なカリキュラムを用意しています。その最初となるのがMBSです。
森ノ宮医療大学のチーム医療教育:www.morinomiya-u.ac.jp/team_med/
 
■チーム医療を学ぶためになぜ脱出ゲーム?
IPEの入口となるMBSでは、脱出ゲームをすることで全学部混成の「チーム」全員で課題に臨むことにより、チーム力の重要性を肌で感じて学ぶことを目指して実施しています。今の大学生たちは、コロナ禍でなかなか人と交わることができなかった中学・高校生活を過ごしてきた世代です。そのため、「チーム力」の大切さを伝える方法はないかと試行錯誤した結果、“仲間”と“自然と楽しくコミュニケーション”を取りながら「医療」に関する課題をクリアしていく体験型脱出ゲームが適しているのではとの考えから始まりました。
その中で「医療」に興味をもってもらうために、課題にもさまざまな仕掛けを準備しています。例えば医療に直接関わりのないものでは、コピー用紙で指定された高さのタワーを作る課題や、チームの一人が口頭で指示した形にパズルを組み替える課題などがあります。アイデアを出し合ったり、相手に伝わりやすいよう工夫したりとコミュニケーション力が求められます。また医療に関わるものでは、キャンパス内全てのAEDの設置場所を探しだしたり、訓練用の人形を使って時間内に決まった回数の心臓マッサージをする課題などがあります。
入学したばかりの1年生は、どうしても医学・医療に対して難しいというイメージ多かれ少なかれ持っているので、医療の課題への触れ方を特に大切にしています。
 
■学生たちの反応、変化
企画当初は、コロナ禍で人と交わる機会が極端に少なかった学生たちにとって、チームで協働する、コミュニケーションを取る、一緒に課題を乗り越えるという事に抵抗があるのではないかという懸念がありました。しかし、実際にやってみると学生たちからは笑顔が見られ、楽しそうにコミュニケーションを取りながら協力する姿や、どんどん仲が良くなっていく光景が広がっていました。
MBSをきっかけに学部学科の枠を超えて仲間が増え、楽しく大学生活を送っている姿も多くみられるようになりました。MBS終了後の学生対象アンケートでは、「一人では乗り越えられない壁も、チームだと乗り越えられるというチーム力の重要性を感じることができた」等のコメントもあり、2年生から始まる専門性の高いIPEへスムーズに移行するためのステップとなっています。

  • ペーパータワーの課題
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  • パズルの課題
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  • 心臓マッサージの課題
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  • 各ブースで出題されるクイズ
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  • 学食の値段を計算する課題
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