NEWSお知らせ
[2021.08.05]
このたび、インクルーシブ医科学研究所 堤真大助教の論文が掲載されました。
Title:Dynamic changes of the joint capsule in relation to the zona orbicularis: An anatomical study with possible implications for hip stability mechanism.
Journal:Clinical Anatomy. DOI: 10.1002/ca.23767, 2021.
Authors:Tsutsumi M, Nimura A, Utsunomiya H, Akita K.
WEB link:https://doi.org/10.1002/ca.23767
【概要】
従来、関節の安定化機構を考える上では“靭帯”構造が重要視されてきましたが、多くの関節において靭帯様のひも状の線維束は認められず、“関節包”自体が関節の安定性に大きく寄与することがわかってきています。
本研究は、その一環として、股関節包内面に存在する輪状の線維束とされてきた輪帯に着目した研究です。一般には、単なる膜構造として認識されてきた関節包ですが、股関節の運動に伴って関節内腔へ突出するという動態をみせることがわかり、この関節包の内腔への突出自体がいわゆる輪帯に相当する、ということが明らかになりました。
本研究は、その一環として、股関節包内面に存在する輪状の線維束とされてきた輪帯に着目した研究です。一般には、単なる膜構造として認識されてきた関節包ですが、股関節の運動に伴って関節内腔へ突出するという動態をみせることがわかり、この関節包の内腔への突出自体がいわゆる輪帯に相当する、ということが明らかになりました。
本研究は、東京医科歯科大学 臨床解剖学分野 秋田教授・運動器機能形態学講座 二村教授、股関節鏡外科医である宇都宮啓先生との学外共同研究の成果です。
本研究を基に、“靭帯”ありきの股関節安定化機構が見直され、外科手術・運動療法の発展につながることを期待しています。