まるわかり これからの医療
発展を続ける医療業界で
目指すべき医療人の姿を考えよう。
これからの医療を知る
6つのKEYWORD
KEYWORD 01
人生100年時代
健康を支えるパートナーとして、
医療者としてのやりがいが深まる
日本人の平均寿命は男女とも80歳を超え、2050年には女性の平均寿命は90歳を超えるとも言われています。社会の仕組みはもちろん一人ひとりの人生のプラン、生き方も見つめ直すことが求められる社会的課題。高齢者を支える医療への責任や期待もより一層高まります。
KEYWORD 02
テーラーメイド治療
遺伝子レベルの分析が実現する、
一人ひとりに合わせた医療
遺伝子は、一人ひとり異なる人体の設計図です。テーラーメイド医療とは、遺伝子と病気や薬剤との関係が明らかになることで注目を集めている、新しい医療のカタチ。患者さんに合わせた効果的な治療や投薬を実現します。高度な検査技術や一人ひとりに寄り添う姿勢が、未来の医療を支えます。
FOCUS!
ゲノム医療
DNAのすべての遺伝情報であるゲノムは、一人ひとり違っています。そこでゲノム情報を調べ、その患者さんに合った薬や治療法を提供する新しい医療がゲノム医療です。効果的・効率的に治療ができると期待されています。なかでも遺伝子の変異によって起こる「がん」は、がん発症に関連する複数の遺伝子を調べて診断・治療に役立てる遺伝子パネル検査が行われています。
KEYWORD 03
予防医療
病気へのケアだけでなく、
病気になる前から医療者にはできることがある
超高齢社会では、医療のお世話にならないこと、すなわち健康寿命を延ばす取り組みが大切になります。自宅における転倒事故を防ぐための運動能力の維持や、高血圧症や糖尿病といった生活習慣病の早期発見などに貢献し、QOL(生活の質)向上に寄与します。
KEYWORD 04
デジタルバイオマーカー
先端技術とデータが、
健康を守る味方になる
スマートフォンなどのデバイスから得られるデータを用いて、病気の有無や治療の効果などを収集することができる仕組みが、デジタルバイオマーカーです。テクノロジーの進歩により、収集できるデータが増え、病気の予防や経過観察にも役立つ技術として注目を集めています。
KEYWORD 05
スマート治療室
IoT技術とネットワークが、
医療の可能性を新たに広げる
さまざまな医療機器をネットワークでつなぎ、医師や医療スタッフがリアルタイムで状況を共有しながら、治療を進められる環境を持つ、スマート治療室。例えば、医師はロボットを介して離れた場所から手術を行うことができるようになるなど、未来の医療が始まりつつあります。
FOCUS!
ロボット医療
国内でも導入が始まっているのが手術支援ロボットです。大きくお腹や胸を開けて行う手術ではなく、小さな穴に器具を付けたロボットアームを入れ、医師が画像を見ながら操作。傷が小さいため術後の痛みや出血が少なく、入院期間を短縮でき、3D画像による確認で手術の正確性も上がります。介護・福祉分野でも歩行支援用パワーアシストスーツがリハビリテーションに利用されるなど、ロボット活用が進んでいます。
KEYWORD 06
再生医療
治療法のなかった病気の治療や、
失われた組織の修復への挑戦
人工的に培養した細胞や組織をつかって、ケガや病気で失われた組織などを修復・再生する再生医療。なかでもiPS細胞は再生医療を実現するためのカギとして注目されています。2014年には、世界で初めてiPS細胞からつくった細胞を移植する手術が日本で行われました。これまで有効な治療方法がなかった病気の治療ができる可能性があるとして、期待が高まっています。