医療に関心のある皆さんに、もっと医療を好きになってほしい、医療の学びの面白さを知ってほしい。そんな想いからこのサイトは生まれました。
私たち森ノ宮医療大学が大切に考える「チーム医療」の学びは、授業だけでなく学生生活の日常そのものが「チーム!」な4年間。
他学科の仲間と次々とつながるうれしさ、意見を交わすなかで視野が広がっていく面白さ、そしてやりがい…そんな日々のリアルをご紹介します。
「チーム」な毎日
入学直後の学科間交流に始まり、知り合った仲間と交流を深めたり、たくさんのイベントで関係を広げたり…「チーム」は、1日で急にできるものではなく、日々のつながりの中で生まれるもの。そんな「4年間がチーム医療そのもの」の毎日を楽しんでいる先輩たちの姿をご覧ください。
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合言葉は
「なにしてるん?」初対面同士で
脱出ゲーム!?キャンパス内で脱出ゲーム!?そんな風景が春の森ノ宮医療大学には展開されます。実はこれにとどまらず「チーム対抗!学内のAEDを探せ」という発展版も。チーム医療を学生生活で身につける4年間のスタート授業「MBS※」の中で行われています。
異なる学科の者同士で8人程度のチームになるように組み合わされた新入生たちは、もちろん知らない者同士。まずは知り合い、互いを認め合うために、医療に関連したゲームを通じて、互いの強みを知り、生かし合い、楽しみながら学んでいきます。
※Morinomiya Basic Seminar「廊下や階段で」。
つながりが、増殖し続けるキャンパスゲームを達成してハイタッチをしたり、笑い合ったりと、ゲームやさまざまな学びを通じて仲良くなった者同士は、MBSが終わっても仲間同士。廊下や階段ですれ違うたびに声を掛け合います。
合言葉はだいたい「なにしてるん?」 これから授業だったり、初めてでドキドキするような実習だったり。学科は違ってもお互いが何をしているのか、情報交換タイムが続きます。ときには「これから一緒に遊びに行く?」など、友だちのつながりでどんどん“チーム”が広がっていったりもします。 -
教員チームの
模範演技教員ともつながってしまう
1年次の春チーム医療の基礎を学ぶ1年次の「MBS※」は、教員たちの奮闘っぷりが話題です。医療にかかわる多くの専門職が集結している森ノ宮医療大学では、各学科・分野の魅力や特徴を伝える動画があり、教員たちは「我こそは!」と工夫を凝らします。
カメラを前に寸劇を繰り広げたり、マリオの帽子をかぶって説明をする教員…時にはちょっとやり過ぎ?ということもありますが、でもそんなところに人間性も見えたりして、結果的に教員と学生の距離を縮める役割も果たしています。
※Morinomiya Basic Seminar3年次、各学科自慢の教員が
舞台で魅せる模範“チーム”3年次になると400人を収容できる大講堂で、教員による「模擬カンファレンス」を開催。成長した学生たちがいよいよチーム医療の実習に挑む前に、モデルとして披露するケースカンファレンス(症例検討会)です。
舞台にはイスが置かれ、各学科の教員が一人ずつ座ります。テーマはある患者さんの症例。看護師や理学療法士、診療放射線技師など各々の立場から意見を交わし、最善のアプローチ方法を議論します。
切れ味鋭い意見や、ベテランならではの議論の展開に「うちの先生、どうよ!」なんて学生同士の自慢合戦も繰り広げられます。 -
チームとゲーム
ゲームやイベントって、思わず人間性が
出ちゃうよね…キャンパスには、授業以外にも人と人が知り合うきっかけがたくさん用意されています。理由は簡単。人を好きになること、互いに認め合い心を交わし合うことって、無理してできることではないからです。
1年次にはチームでの協働をゲームで学ぶ授業もありますが、それだけではありません。エレベーターに乗れば「一緒にオリックス・バファローズの試合を見に行こう!」などイベント告知が貼られていたり、学生会による交流イベントが開かれたりと、人とつながり、無理せず互いの人間性が見えてくるきっかけがあふれています。実は入学前からっ!!
ぼっちの心配、解消イベント実はこうした交流イベントは、なんと入学前から行われています。それは入学前の3月に開催される「事前交流会」といって、これも学生会の先輩が企画してくれるものです。
「友だちなぁ…高校の知り合いもいないし、どうやってつくろう?」なんて不安を吹き飛ばすように、強制的に(笑)チーム分けされ、ゲームで否応なく協力せざるを得ず、気がつけば知り合いが入学前にできている、という仕組みなのです。
事前交流会後にLINE交換をして友だちになり、入学式も安心!なんて人も多いこの企画、おすすめです。 -
廊下に並んだ
イスがうみだす
井戸端会議歩いていたら、
なかなか目的地にたどり着けない!?入学前の「事前交流会」や入学直後の「新入生交流会」、学科横断型の授業などで仲良くなる他学科の仲間たち。でも、その後出会う機会がなかったら自然消滅しがちなのは、人間だもの、仕方ないこと。
でも森ノ宮医療大学では、授業をはじめ別々の学科の者同士でも廊下や階段、食堂などですれ違うことが度々。そんなちょっとした出会いをうれしい時間に変えるため、廊下のあちこちにイスやテーブルが置かれています。
「久しぶり!」をただのすれ違いに終わらせない、井戸端会議のチャンスがキャンパス中にあるのです。井戸端会議の「井戸」
つくっちゃいました!?こうした、いわば“井戸端システム”はあちこちに設けられています。キャナルポート(C棟)には各階にちょっと広めのフリースペースがあり、自習をする学生でいっぱい。
夜遅くなると時々教員がお菓子を差し入れに来てくれるなんて噂も。学科の仲間とつながり、教員とつながり、学科を超えた仲間とつながるチャンスでいっぱいです。
一人になりたいときは図書館に行ったり、ウッドデッキに行ったり、おしゃべりしたいときは食堂やカフェへ行ったりと、目的に合わせて場所を使い分けるのも森ノ宮医療大学の学生スタイルです。
キャンパスは「出会い多発地帯」
廊下に並んだたくさんのイスの秘密とは?イベントやゲームがキャンパスにあふれている理由とは?カフェが充実している背景とは?
無理なく自然につながりが広がり深まるために仕掛けられた「つながり製造キャンパス」の秘密に迫ります。
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チーム医療は
1年次の出会いから「チーム医療」のスタートは、
“全学科ツアー”から複数の棟からなるキャンパスは、まるで総合病院のように、多くの専門分野=学科でいっぱい。それら全ての実習室を見学し、チーム医療を構成する全学科の職種を体験するのが1年次の「チーム医療見学実習」です。
基礎科目「MBS※」で絆を深めた仲間と再びチームを組み、多職種の理解を深めます。各学科の教員や先輩たちが本気で準備しまくった学びイベントは、感動もの。他学科・他職種の大変さもやりがいも体感することで、その後のチーム医療を実習する際の基盤になります。
※Morinomiya Basic Seminarリハビリテーションの実験台に!?
頼り、頼られる4年間学内の誰とでも(教員とでも!)メールのやり取りができる森ノ宮医療大学独自のコミュニケーションシステム「MORIPA」や、オンライン会議ができる「Teams」などが支給されており、芽生えたつながりはデジタルツールも活用しながらどんどん育っていきます。
学科の演習で多人数にアンケートを実施しないといけないときや、リハビリテーション系の練習相手が欲しいとき、お互いに頼り、頼られながら協力し合っています。そう、チーム医療はもう1年次から密かに、授業以外でも始まっているのです。 -
学生ホールは、
学科交差点!?ようこそ、ここは
つながり製造スペース駅から徒歩1分、キャンパスの玄関口ともいえるイーストポート(E棟)に入るとまず驚くのが、奥の奥までずらーっとテーブルが並んだ学生ホールの広さ。
それを取り囲むように売店や学生支援課、学修支援センター、キャリアセンターの入り口があるので、誰かに会いたいときはここがおすすめ。テーブルにはパソコン画面を投影できるディスプレイもあるのでチーム医療の発表の準備や相談にも持ってこいです。
そこにまた通りかかった仲間が集まり、ディスカッションはどんどんにぎやかになります。(吹き抜けなので開放感も抜群です)こんな意外な
広がり方も…学生ホールの使い方は人それぞれですが、中には行き交う同級生を眺めながら「推し」を見つけてしまう学生も(笑)そうしたら、また友だちの友だちつながりの始まりです。
また、森ノ宮医療大学は学生会や大学祭スタッフ、オープンキャンパスの学生スタッフの活動も盛んで、ここに所属してつながりを増やす人も。
そんな彼らが集ったり、学生みんなの意見を聞いてまわったりするのもこの場所だったりします。 -
立地だけでなく、
人間関係まで
フラットなキャンパス教員に相談しやすい
医療大学ならではの理由とは?森ノ宮医療大学は、大阪港につくられた3つの人工島のうちのひとつ、咲洲(さきしま)にあります。ちなみに隣の夢洲(ゆめしま)が大阪・関西万博の会場。人工島なのでどこまでもフラットで、近くの海浜緑地や野鳥公園にも徒歩で行けちゃいます。
そんなキャンパスの中は、人間関係までフラット。「とにかく質問しやすい、話しやすい」と学生が自慢する教員との関係の理由は、ただ教員が優しいからではなく、学生一人ひとりを同じ医療人として尊重しているから。
夜遅くまで自習をしている学生に差し入れを持ってきてくれる教員もいます。先輩とつながりやすい
医療大学ならではの理由とは?授業で特に大事に教えられるのが傾聴力や質問力です。人が伝えたいと思っていることをしっかりと聞き出し、分からなければポイントをついて質問をする。それによりお互いの理解が深まるし、何より将来の患者さんとのコミュニケーションや、チーム間での関係づくりに役立ちます。
こうした力はいろいろな所で発揮されており、学科によっては「そろそろ実習!先輩の経験談を伝えよう!」という交流会が開かれることも。みんな、先輩たちから授業のコツや成長につながるヒントを受け継いできた人ばかり。次の世代に教えたくて仕方がないんです。 -
今日はどのカフェ?
進化するキャンパスで
行動も活発にカフェ&食堂の充実度合い、
かなりの自慢ですつながりを育む場は、もちろん廊下のイスや学生ホールだけではありません。キャンパス内には、仲間との食事やブレイクタイムなどに自由に利用できる自慢の食堂とカフェがあります。(ちなみに、このカフェで店員さんと知り合い、そのつながりで他学科の先輩と仲良くなった人もいます)
集中したいときは窓際のチェア、みんなで寛ぎたいときはローテーブル&ソファ、チームで準備をしたいときはテーブルをくっつけるなど、過ごし方も自由自在。本格スイーツや焼き立てパン、アツアツの鉄板料理など、栄養補給もバッチリです。次々と変わり続ける、
チャレンジングなキャンパス2024年4月には8つめの学科として言語聴覚学科を新設します。それに伴い、新たな棟も誕生します。食堂&カフェも増えて全部で3つに!
チーム医療の発表の準備や、交流会の準備、自習などに活用する学生たちの場がさらに広がります。他にも、医療施設との連携体制に力を入れており、最先端医療を提供する地域の基幹病院と相互連携協定を締結したりと、新たな取り組みを続けています。
日々変わり続けるチャレンジングなキャンパス。そこで学生たちも刺激を受けながら変わり続けています。
チーム医療は知の格闘技!?
ケースカンファレンス(3年次)実録
もちろん、「チーム医療」は日常生活だけでなく体系的なカリキュラムでも学び、専門性とその活用方法を学んでいきます。
それが発揮されるのが3年次の「ケースカンファレンス」。そこでもいろいろなドラマが巻き起こります。乞うご期待!
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まとまらないチームこそ、
最高のチーム!?3年次、いよいよチーム医療の
本格的実習「IPW論」が始まる「IPW」とは「Inter Professional Work」の略で「専門職間での連携協働」を意味します。実は1年次の「MBS※」などはここにつながるカリキュラム。2年次の「医療コミュニケーション」で医療の共通のことばを学び「チーム医療論」で多職種を理解し、3年次ではチームで症例にアプローチする「IPW論」へと進みます。
全8学科の(専門職としての実力を育んだ)学生同士が8、9人のチームを組み、事前に教員が用意した「とある架空の患者さん」の症例にどうアプローチしていくかをリアルの病院さながら、検討します。
※Morinomiya Basic Seminarチームリーダーは、
もう大変!?症例の数は約20。まずは自身が所属する学科内で治療・ケアの方針を検討します。その後、異なる学科のメンバー同士で構成したチームに分かれます。
同じ症例でも学科によって視点や重視することが異なるため、意見がぶつかることもしばしばです。「大変だったー、まとまらなかったー」と、チームリーダー経験者が振り返ることもあるほど。
ですが、本当の医療の現場でも全員の意見が一致するなんて珍しいくらい。多様な意見がぶつかり合うことで患者さんのあらゆる可能性を検討し、最適なアプローチ方法を選ぶことができるのです。 -
医療の現場に
「同じ」なんて
ひとつもないチーム医療で挑戦する
「症例」とは?教員たちが事前に準備する「(架空の)症例」には、実に細かな設定が書き込まれます。例えば、歩行困難といった症状はもちろん、年齢、身長、体重、血圧、脈拍などの情報も。
そして現在患っている疾患や、既往歴、タバコやお酒など嗜好品の頻度。「高齢の妻と二人暮らし」「趣味は読書や盆栽」「大阪郊外の一戸建ての1階で生活」など生活環境についても詳細に記されます。
歩行困難の原因はどこにあるのかをそこから探るだけでなく、退院して自宅に戻った後の注意点やリハビリテーションの方法なども条件によって変わってくるのです。患者さんの暮らしを見つめると
アプローチ方法が変わってくる先にあげた例でいえば、盆栽に水やりをする際に転倒を防止するよう、庭の整備も必要かもしれません。
逆に盆栽のお世話を通じて症状回復が望めるかもしれません。症状の「名前」は同じでも、患者さん一人ひとりでその度合は違いますし、めざす治療後の姿も、そのための手法も変わります。だからこそ複数の専門職が、多様な視点で患者さんを見つめ、意見を戦わせるのです。専門性の異なる多様な学科が集うからこそ、自分になかった視点も考え方も見えてきます。
つながるからこそ、広がっていく世界が、森ノ宮医療大学にはあります。 -
結局見ているのは
「患者さん」ぶつかり合う意見
すれ違う気持ちケースカンファレンス(症例検討会)の途中でカチン!と来た、ある先輩のお話です。意見も性格も違うメンバーがチームにいて、うまくいってなかったのだそうです。
カンファレンスの対象は、スポーツ観戦好きのおじいさん(という設定)。作業をしたときの呼吸困難と歩行困難の両方に困ってらっしゃいました。退院してまたスポーツ観戦をすることがモチベーションになっていたおじいさんですから、看護学科のメンバーは理学療法学科のメンバーに「歩けるようになるリハビリテーションのプログラムを考えてほしい」と意見を出したのです。なんだ、どちらも
同じ気持ちだったんだ一方、理学療法学科のメンバーは「まず呼吸器系を改善する方が大事。歩行のリハビリテーションはその後」と考えていたものですから、意見はすれ違う一方でした。
結局、何度かの議論と仲間のフォローを経て解決に至ったのですが、反りの合わなかったこの二人、発表の後に一緒にパスタを食べに行ったそうです。意見はぶつかっても、結局どちらも見ているのは「患者さん」。そのことに気づいたら、なんだか面白くなったんだそうです。
その後、職種は違っても二人は就職活動に向けて情報交換をし合っています。 -
ジレンマを突破する
ひらめきの瞬間「悩む」気持ちも
互いを仲間にしてくれるケースカンファレンス(症例検討会)で患者さんのことを考えていると、どうしても煮詰まってしまうことがあります。でも、お互いの専門や発想を提供し合いながらディスカッションを重ねるうちに突破口が見えてくることがあります。
例えば、あるカンファレンスで診療放射線学科のメンバーと臨床検査学科のメンバーが悩んでいました。高齢者の患部をレントゲンで見たいのだけれど、放射線をあてることはその患者さんには望ましくなく、それで悩んでいたというわけです。
他学科のメンバーも交じってみんなで議論を交わすうち、ある発想が出てきました。みんなで課題を突破し、
患者さんの未来へそれは、「放射線を使わなくてもいいのではないか?」という発想でした。具体的な方法は語りませんが、見えなくても、その部位の状況さえ分かれば診療計画に寄与できることが分かったのです。
こうしたやり取りは、実際の医療の現場で行われていることです。最初はぶつかり合うことが多いかもしれませんが、それを乗り越え、やがて「ぶつかり合うことこそ突破の入り口」ということが分かってきます。それこそが卒業後、医療の現場での力になります。
もっと大変で、でももっともっとやりがいにあふれた日々が皆さんを待っています。