鍼灸学科について
入学定員
60名(鍼灸コース:40名 / スポーツ特修コース:20名)
鍼灸師とは
「はり師」「きゅう師」2つの国家資格を有する東洋医学の専門家です。鍼や灸で経穴(ツボ)を刺激して、自然治癒力(患者さん自身の治癒力)を最大限に高めて病気やケガを治療・予防します。自然治癒力を用いて治療していくため、子どもから高齢者まで年代を問わず、さまざまな場所で活躍できます。例えば、スポーツ分野では選手に対して外傷の予防や疲労の除去、コンディショニングを行っています。また、近年では不妊治療などの婦人科領域、顔のくすみ・しわ・たるみの改善を行う美容分野でも鍼灸が用いられており、体質改善ができる療法としても注目されています。医療資格では数少ない独立開業が認められている国家資格であることも魅力です。
現場のいま
経験が重視される仕事であるため、大学や養成校卒業後は鍼灸院などで臨床経験を積み、その後に独立開業するケースが多くなっています。開業後は地域の医療機関や福祉施設と連携して、地域医療を支えています。また、整形外科でのリハビリテーションや、内科・神経内科などの疾患の治療に「鍼灸」を取り入れている病院もあります。他に、プロスポーツチームなどの専属トレーナー、リラクゼーションサロンや美容鍼灸院、レディースクリニックや高齢者介護施設などでも多くの鍼灸師が活躍しています。
【1分でわかる医療職】『鍼灸師』の仕事5つのポイント
目標に合わせて選べる2コース制
鍼灸コース
東洋医学を究め、さまざまな領域で活躍する鍼灸師をめざすコース
東洋医学と西洋医学の両方を学び、多職種とも連携できる鍼灸師は、「医療分野」のみならず「美容」「スポーツ」「婦人」「介護」などの分野で活躍できます。
本学科では卒業後に幅広くキャリアを展開できるカリキュラムを用意。多様な患者さんに対応できる技術力やコミュニケーション力を磨くほか、経営知識を養う学びなどで、医療、健康、スポーツ、美容など多方面で活躍できる鍼灸師の育成をめざします。
鍼灸は多岐にわたる分野で活躍できる資格です。
自然治癒力を高めて内面から美しさを磨く「美容鍼灸」
しわやたるみなどの悩みに対し、顔だけでなく全身を診て、血流の改善や自律神経を整えるなど内側からアプローチができます。また、肌が弱くエステや他の治療を受けられない方も受けられる摩擦が少ない治療法です。
主な授業
- 美容鍼灸学総論
- 美容鍼灸学各論Ⅰ・Ⅱ
+αの資格例
- 美容薬学検定2級・1級
- アロマコーディネーター など
選手のパートナーとしてケガの予防から治療までトータルサポート「スポーツ鍼灸」
鍼灸の技術で、スポーツ障害の治療やケガの予防、コンディショニングを行います。突発的なケガへの対応が求められることもあるため、スポーツ医学や外傷についての知識も求められます。施術のタイミングや刺激の強さなど、一人ひとりにあわせた調整も重要です。
主な授業
- スポーツ鍼灸学総論・各論
- コンディショニング技術論
- スポーツ経営学
- テーピング技術論
+αの資格例
- コーチングアシスタント
- スチューデントトレーナー など
女性特有の悩みに向き合う「レディース鍼灸」
生理痛や生理不順、更年期症状など女性特有の悩みをサポート。ホルモンバランスの調整や免疫力の向上を図り、不調の改善や病気になりにくい身体づくりにも繋げます。また、不妊治療の一つの療法として鍼灸が取り入れられることもあります。
主な授業
- 臨床医学各論Ⅱ
- 応用鍼灸学Ⅰ(小児・婦人)
+αの資格例
- アロマコーディネーター など
よりよい生活を送れるように高齢者を支える「高齢者鍼灸」
神経痛や関節痛などの痛みの緩和をはじめ、胃腸など加齢により衰えた身体機能の改善を行います。歩行が難しく、治療院に通うことができない高齢者には、ご自宅へ訪問して施術を行うこともできます。患者さんの調子や変化などを会話から読み取ることも大切です。
主な授業
- 介護学概論
- 老年ケア演習
+αの資格例
- 社会福祉主事任用資格 など
スポーツ特修コース
「はり師・きゅう師」の国家資格を取得したうえで、
教員(保健体育)やスポーツ分野での活躍をめざすコース
医療知識・技術に加え、スポーツ・健康科学に関するより深い専門知識や指導技術を学べるコースです。
JATI認定トレーニング指導者や健康運動実践指導者の資格を取ることができるほか、教職課程を履修することで保健体育の教員免許も取得することができます。
【スポーツ特修コースで取得可能な資格】
※教員免許の取得にはスポーツ特修コースの卒業単位に加え、教職課程科目の単位(高校教諭33単位、中学校・高校教諭39単位)を修得する必要があります。
医療大学で体育・スポーツを学ぶメリット
医療系国家資格と教員免許のダブルライセンスが取得可能
近年、中学校・高等学校でスポーツの競技レベルが高まっており、生徒の怪我も多様化しています。それに伴い、医療系国家資格(はり師・きゅう師)を有し、怪我への対応や予防、コンディショニングを行える教員への期待が高まっています。質・量ともに「保健」に関する学びのレベルが高く、本学のような学びを修得している保健体育教員は学校現場でのニーズが高くなっています。実際、教員採用試験でも15名の卒業生が合格しています(過去4年間の実績)。
体育系大学よりも基礎医学を広く深く学べる環境
他大学のスポーツ・健康科学系の学部・学科と比較して、解剖・生理学など基礎医学の学びを豊富に用意していることが特長。体育・スポーツ指導に必要な基礎医学と運動生理学の知識を持ってリスクマネジメントができる教員・指導者を養成します。
トレーニングプログラムを作成するための高度なスポーツ科学を学ぶ
スポーツ医科学的な視点で運動による身体機能向上のメカニズムを研究します。これにより各スポーツ種目に特化した効果的なトレーニングプログラムの作成・開発が可能となり、メディカル・フィジカルトレーナーとしても活躍する土台を作ります。
メディカルトレーナー:怪我からの回復や怪我の予防をサポートするトレーナー
フィジカルトレーナー:パフォーマンスや身体機能の向上、トレーニング指導を行うトレーナー
徹底した少人数教育
スポーツ特修コースの定員は20名。医療大学だからこそできる、きめ細やかで質の高い少人数教育です。一人ひとりの個性や成長、目的に合わせた指導を行う本学なら、自分のペースで確実に学力やスキルを高めることができます。
専門分野を極めた教員が指導
全教員が各々の分野で優れた研究業績と指導経験を有する専門家。最新の研究結果を体育・スポーツの現場で生かせるよう、理論面と実践面におけるバランスとつながりを重視した教育を実施しています。